青春アドベンチャー評論

NHK-FMラジオで放送中のラジオドラマ番組 青春アドベンチャーの作品レビュー。リンクフリーです。

■走れ歌鉄!

放送:2016年2月1日(月)~2月12日(金)
終戦間もない港町。戦争孤児のレン、シドウ、ソウタ、ソラの4人は、靴磨きをしながらその日暮らしを送っていた。そんなある日、東の都で行われる「少年少女歌合戦」の開催を知る。彼らの人生を変えられるほどの優勝賞金が出るという。今の暮らしから抜け出すため、戦争孤児の思いを伝えるため、彼らは、東の都を目指す。


伝説の機関士と子供達だけで列車を動かすという荒唐無稽な話ではあるが、戦後のどさくさ紛れの時だからこそ、まぁ有りかなと思えてしまう。物語はミュージカル仕立ての構成で、物語と共に音楽も楽しめた。彼らと共に列車の旅をしているように感じることができた。実際の戦争孤児達の生活は悲惨なものだったに違いないが、この物語の彼らの様に何か希望をもって生きていってくれていたらと願いたくなる。そんな作品である。

PageTop

■小袖日記

放送:2016年6月13日(月)~6月24日(金)
作品紹介:
紫式部のサポート役として、『源氏物語』の執筆を支えてきた女官・小袖。彼女の中に現代をいきる不倫に悩めるOLの私がひょんな事から時代を越え入ってしまう。かつて読んだ『源氏物語』の記憶を頼りに、物語を完成に導こうとする彼女の活躍を描いた作品。


あの『源氏物語』の隠された意外な真実(?)が楽しめる作品。源氏物語を読んでこの物語を聞くと面白さ倍増といった感じだろう。私も主人公同様うる覚え状態。それでも十分に楽しめた。平安の世、『源氏物語』に関わった上流階級の人々。そんな人々の日々の生活を垣間見た気持ちになれる作品である。

PageTop

■幻想郵便局

放送:2016年10月3日(月)~10月14日(金)
作品紹介:
心霊スポットとして有名な山の頂上にある「登天(トウテン)郵便局」。そこは、ある人々にとって重要な場所だった。その郵便局へのバイトが決まった就職浪人の安倍アズサ(21)。様々な人々(?)達と関わり合い、その中で成長していく彼女の姿を描くファンタジー作品。


その場の雰囲気に流され、いろんなものを受入れて行く主人公の活躍(?)が聴きどころ。局長をはじめ、登天(トウテン)郵便局にたずさわる人々(?)もユニークで、おおいに物語を盛上げてくれる。登天(トウテン)郵便局の先にある場所、そうゆう場所があるのだと、信じれるから人は生きていけるのではないか?そんなことを思わず考えてしまう、いい作品である。

PageTop

■昨日の海は

放送:2016年1月11日(月)~1月22日(金)
作品紹介:
四国にある海辺の町、磯ノ森に住む高校生の光介。彼の家に突然東京から25年ぶりに伯母が娘を連れて戻ってくる。その伯母よりもたらされたおじいさん、おばあさん、そして母親の秘密。その秘密の謎を解くため光介は動き始める。

海が近くの田舎町が舞台。過去その町で起きたある事件をめぐり物語は進む。次第に見え隠れしはじめる秘密(謎)をなんともおっとりとした主人公が、ゆっくり、ゆっくりと明らかにしていく。光介と共に物語のキーとなる人物に会い、キーとなる場所に行く。そして、核心へと近づいていく、そんな思いにさせてくれる。ラストでは、彼と何かひとつの真実を共有したかのような気持ちにさせてくれる、そんな作品である。

PageTop

■髑髏(どくろ)城の花嫁

放送:2016年5月16日(月)~5月27日(金)
作品紹介:
『月蝕島の魔物』に続くシリーズ第2弾。大手貸本店に勤めるニーダムの元へある人物より仕事の依頼が舞い込む。その人物とは、フェアファクス伯爵。その昔、ニーダムがクリミア戦争中に、ダニューヴ河畔にある髑髏城へと送り届けた瀕死の青年だった。

続編作品だが、前作を聞く必要は特にない。前作同様に視聴者の興味をそそる導入部分の演出がうまい作品である。相変わらずのニーダムと可愛らしいメープルの活躍が今回も楽しめる。前作は、終盤にとってつけたような怪物の登場だったが、今回は、出し惜しみなく前半から随所にモンスターが現れる。個性豊かなモンスター達の登場に物語も盛り上がる。次回作にも期待したい作品である。

PageTop