青春アドベンチャー評論

NHK-FMラジオで放送中のラジオドラマ番組 青春アドベンチャーの作品レビュー。リンクフリーです。

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■フランケンシュタイン

放送:2013年11月11日(月)~11月22日(金)
作品紹介:
北極探検船を指揮するウォルトンは、氷海を漂流しているヴィクターを救助する。科学的探求心に取り憑かれ、作り上げてしまった怪物を始末するため追っているという彼。自らが生み出してしまった悲劇を語りだす…。「最初のSF」とも言われる古典作品。


物語冒頭のナレーションで、フランケンシュタインの名称についての説明が入る。意外な真実である。フランケンシュタインと言えば、知能が低く、言葉もまともに話せいない。力だけの作られた悲しいモンスターといったイメージだが、このフランケンの原点ともいえるこの物語の彼は少し違っている。古典作品ではあるが、新しいフランケンに出会った気分である。

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■きりしたん 算用記

放送:2017年5月8日(月)~5月12日(金)
作品紹介:
大坂夏の陣で、親を失い孤児となった小菊は、北野天神でルチアと出会う。「きりしたん」のルチアを通じ、小菊は欧州の最先端の学問に出会う。日本にはない文化に惹かれていく小菊。しかし世は、幕府による「きりしたん」弾圧が強化されていった時代であった…。


当時行われていた幕府のキリシタンへの弾圧、世間からの偏見。そんな中で命を懸けてでも信仰を守るキリシタン達の姿が描かれる。学問においてもすぐれた西洋の計算法を広めたのもキリシタン達であったという事である。信仰の為に死を選ぶ行為は、私には理解しがたい。そんな私であるからこそ、物語随所に出て来るキリスト賛美的表現に関しては、「…」といった感じである。

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■砂漠の王子とタンムズの樹

放送:9月8日(月)~9月19日(金)
作品紹介:「黒の心」と「白の心」の対決を描いた作品。15歳になった王子のグー・タイニャスが「黒の心」に支配された砂漠の国「タンムズ」を変えていく姿を描いている。「黒の心」の象徴である「タンムズの樹」とは一体…。


王国の主となるべく受ける非情な試練へのグーの心の葛藤が見どころ。彼の行動に賛同し、彼に付き従う人々の様子にも注目といったところ。国家の豊かさとは、民の豊かさとはいったい?フィクションであるのだから、誇大に黒の心が表現されていると思うが、日本の隣国にもリアルに同じよう事が行われている国があると思うといたたまれない気持ちになる、そんな作品である。

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■1492年のマリア

放送:2016年6月27日(月)~7月8日(金)
作品紹介:
舞台はスペイン、時は大航海時代。ユダヤ系の若き船乗りアロンソは、コロンブスと再開し、「未開」の地での布教活動に熱い志を抱く。しかし、時代はユダヤ人に対する風当たりが厳しくなり始めていた…。彼の最愛の女性マリアもまた、その激動の時代に翻弄されて行く。


大航海時代、大海原をゆく船乗りや海賊達の冒険を描いた爽快な作品は青春アドベンチャーの中でも多々あったが、この物語は、それらとは方向が違う。ユダヤ系にとっては、不合理な時代背景の中、翻弄される青年とその愛する彼女。悲劇度が高いが、ラストでの後日談が、ほんの少しだけ心を和らげてくれる。悲哀感たっぷりの悲しい物語。

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■双子島の秘密

放送:2015年9月21日(月)~10月2日(金)
作品紹介:
平安時代、源平合戦の時代に遡る歴史を持つ蓮花島(はすはなじま)と晴友島(はるともじま)の双子島。この2つの島をめぐる物語。ある目的を持ってこの島にやってきた者達と、この島に住む3人の中学生が、故郷を守るため対峙することになるのだが・・・


平安時代に歴史を遡る2つの島に言葉巧みに近づいてくる明らかに怪しい人物。実に興味をそそる出だしである。劇中、場面が急に飛ぶような場面もあり、若干雑な部分も見受けられた。また、藪澤の秘書、鬼龍院さんの存在感の大きさにみあう説明がほしかった。と少々不満もあるが、ミステリー要素もあり物語として十分に楽しむことができた。

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