青春アドベンチャー評論

NHK-FMラジオで放送中のラジオドラマ番組 青春アドベンチャーの作品レビュー。リンクフリーです。

■1492年のマリア

放送:2016年6月27日(月)~7月8日(金)
作品紹介:
舞台はスペイン、時は大航海時代。ユダヤ系の若き船乗りアロンソは、コロンブスと再開し、「未開」の地での布教活動に熱い志を抱く。しかし、時代はユダヤ人に対する風当たりが厳しくなり始めていた…。彼の最愛の女性マリアもまた、その激動の時代に翻弄されて行く。


大航海時代、大海原をゆく船乗りや海賊達の冒険を描いた爽快な作品は青春アドベンチャーの中でも多々あったが、この物語は、それらとは方向が違う。ユダヤ系にとっては、不合理な時代背景の中、翻弄される青年とその愛する彼女。悲劇度が高いが、ラストでの後日談が、ほんの少しだけ心を和らげてくれる。悲哀感たっぷりの悲しい物語。

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■双子島の秘密

放送:2015年9月21日(月)~10月2日(金)
作品紹介:
平安時代、源平合戦の時代に遡る歴史を持つ蓮花島(はすはなじま)と晴友島(はるともじま)の双子島。この2つの島をめぐる物語。ある目的を持ってこの島にやってきた者達と、この島に住む3人の中学生が、故郷を守るため対峙する物語。


平安時代に歴史を遡る2つの島に言葉巧みに近づいてくる明らかに怪しい人物。実に興味をそそる出だしである。劇中、場面が急に飛ぶような場面もあり、若干雑な部分も見受けられた。また、藪澤の秘書、鬼龍院さんの存在感の大きさにみあう説明がほしかった。と少々不満もあるが、ミステリー要素もあり物語として十分に楽しむことができた。

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■吸血鬼

放送:2015年4月27日(月)~5月8日(金)
名探偵・明智小五郎の活躍を描いた「吸血鬼」。江戸川乱歩のシリーズ作品である。
舞台は、昭和初期。美しき未亡人"畑柳倭文子"をめぐり、恋敵の二人の男性"三谷房夫"、"岡田道彦"が塩原温泉にて、自らの命を懸けたある勝負を行う。そこから物語は展開してゆき…。

命を賭けた決闘のシーンから物語が始まる。一気に引込まれるうまい始まりである。そして、様々な謎と共に物語は進んでいく。明智小五郎シリーズの定番、「それはちょっと無理があるよ。」と突っ込みたくなる展開も健在。結構複雑なので、録音必須の物語である。

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■七帝 柔道記

放送:2016年5月30日(月)~6月10日(金)
作品紹介:
高校で柔道部に所属し、普通の柔道を学んできた松田だが、ある時、七帝柔道という独自の柔道に出会う。その柔道に魅せられた松田は、七帝柔道を学ぶため北大へと進学する。そこには、一癖も二癖もあるある同級生や先輩達がいた。柔道をめぐる熱血格闘技青春ドラマの幕が上がる。

大学の柔道部を舞台にした格闘技青春ドラマ。体育会系バリバリののりで、平成の時代ではなく、昭和の時代っぽい感じである。試合の描写がよくできており、手に汗握る展開を楽しめる。そんなばかなことがあるかという場面もあるが…まぁ、愛すべき若者(バカ者)達の物語って感じのすがすがしい青春コメディ作品である。

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■リテイクシックスティーン

放送:8月26日(月)~9月13日(金)
作品紹介:
高校生の沙織は、ある日、クラスメイトの孝子から自分は未来から来たと告げられる。その時から彼女は、この孝子に振り回されることになるのだが…。一度きりの青春時代を精一杯生き始めた沙織の青春ドラマ。

導入部分はアグリーガールのような感じの痛快さを感じ、その系の物語かと思いきや…。タイムトラベラーだと主張する孝子だが、主人公は彼女の友人の沙織。彼女の振る舞いに振り回される主人公という流れで物語は進む。一度大人を経験した割には、幼すぎる孝子の言動には、共感できるものはない。これが、思春期特有の感覚なのだろうか。そんな作品である。

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