青春アドベンチャー評論

NHK-FMラジオで放送中のラジオドラマ番組 青春アドベンチャーの作品レビュー。リンクフリーです。

氷山の南

放送:2015年5月11日~5月29日
氷山を南氷洋からオーストラリアへ移動し、農業用水に利用するプロジェクト中のシンディバード号に密航者として忍び込んだ18歳のカイザワ・ジン。すぐに見つかるが、船に残る条件として、船内記者と厨房助手の仕事を与えられたジン。客観的な立場で、このプロジェクトの目撃者となった彼が紡ぐ物語。


少年から青年へと成長過程にある若者の青春グラフティ作品。テロリズム、宗教、文化、民族、世代、男女、環境破壊、資源枯渇、貨幣経済、貧富の差、宇宙、原子世界での世界の成り立ち。今の世界の構造や仕組み、成立ちを決して深くはないが、広く取り扱っている。これまでの世代が生み出してしまった様々な問題に向合い、その世界で生きていくことを受け入れた若者の姿が眩しくうつる。物語としてもミステリー要素もあり、謎解きも面白い。「人生は自分で切り開くもの」まさに青春アドベンチャーの名にふさわしいテーマを扱った作品である。

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